Netflixに貫禄を醸しながら存在して、ずっと気になっていたのですが、ついに見てしまいました。
「驚異の大日本帝国/汝の敵を知れ」です。
プロパガンダではあるが、よく研究されている、1945年のアメリカ映画
1945年の、フランク・キャプラ監督の制作です。「素晴らしき哉、人生!」などの名作を多く残した監督です。いかに大日本帝国が残虐であり、倒すべき国家であるかをストーリー仕立てにした映画です。
第二次大戦中のプロパガンダですので、2019年に見ると「わろたw」ってなるところも多々あります。
・侍は「裏切り」を正義とする
・日本は7つの屋根で世界を征服しようとしている とか
初めて聞いた感が満載です
新渡戸稲造が1900年に世界に向けて書いた「武士道」とは全く異なるセコめの設定になっていました。
それでも、日本についてよく研究していると感じます。日本人が大事にしている考え方、アメリカ人では理解できない国に対する忠誠心を丁寧に言語化・映像化していて興味深かったです。
少し調べてみると、もともとフランク・キャプラ監督がナチスの「意志の勝利」をみて、全体主義の持つ陶酔に対して危機感を持ったということが制作のきっかけとなったということです。
ストーリ仕立ても合理的で、かなり勉強になる
とはいえ、さすがアメリカだなぁと思ってしまいます。研究も余念なく、ストーリーもシンプルかつわかりやすく作り込んでいて、観る人を惹きつける作品です。
日本人の特性や忠誠心が、自分たちの理解を超えているということを明確に認めながら、当時できる限りの分析にプロパガンダ的ストーリを乗っけています。認めるところは認めた上で、日本のどの性質を「悪」として、そこを叩けという合理的なストーリーになっています。
日本人の性質に対しては、不気味でありながらも驚かされることがあると記述し、敵国でありながらどこか畏怖の念が感じられます。
当時大日本帝国が国民に対して行なっていたと言われている言論統制や思想統制、とりあえずよくわからんから鬼畜米兵的な洗脳と比較すると、物事をどう考えるべきかということに対する姿勢の違いを感じます。
ちなみに、アニメーションはディズニーが担当したそうです。そんなことを露知らず、日本人が今もっともディズニー好きだということを考えると、皮肉強すぎませんかw
日本人の特性として的を得ているのであれば、70年たった今も本質は変わっていないのでは?
以下はこの映画の中で、日本人の特徴として批判されていた部分です。
・全体主義的が蔓延し、目的を考えることができない
・論理ではなく、空気を優先する
・国民全員が洗脳されており、弁証法的議論が成立しない
時代は変わり程度は変われど、本質的なところは今も変わっていないと感じさせられました。
周りのみんなが「神風が吹く」と騒いでいる時に、「神風ってなんですか頭大丈夫ですか」と批判的に言えるかどうか、そこから議論を発展させられるか、それが超大事なんでしょうね。
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